NPOバイオマス北海道では、バイオマスの利活用を検討されている自治体のご担当者、民間でバイオマス利活用の推進に取り組まれている皆様を対象として講座を2015年より開催し、地域のためのバイオマス利活用について学んできました。本年度は、国連が掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」に目を向け、世界的な視点からバイオマス利活用の意義を考えるともに、下水汚泥や家畜ふん尿等の有機性廃棄物の有効利用に関して最新情報・事例を紹介頂き、加えて来年度以降のバイオマス関連の支援策ついて説明頂きます。専門家による講演の後に、参加者との質疑応答や講演者とのディスカッションの時間も設けます。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。 NPO バイオマス北海道 理事長 古市 徹 開催概要 「持続可能な開発目標(SDGs)」とは 2030年までにより良い世界に変えるための行動計画で掲げられた17の目標です(2015年に国連で採択)。貧困や飢餓、衛生(水)だけでなく、エネルギー、持続可能な生産と消費、持続可能な天然資源の利用、雇用やなどに対する幅広い目標から成ります。平成29年版の環境白書においても取り上げられており、SDGs達成に向けて、国、地域、企業がどのように取り組むべきかに注目が集まっています。そこで、環境省のESDや協働取組の支援拠点である北海道環境パートナーシップオフィスの大崎氏に、バイオマス利活用とSDGsの関わり、自治体等によるSDGs達成に向けた取り組みなどについてご講演頂きます。 日時 :2017年11月29日(水) 13:30~17:00(受付は13:10~) 会場 :北海道大学工学部フロンティア応用科学研究棟1F セミナー室1 参加費 :無料 プログラム: 1.SDGsが私たちに教えてくれること 大崎美佳 氏(環境省 北海道環境パートナーシップオフィス) 国連は世界をより良いものに変革するために2030年までの行動計画を立てました。 その中で我々が達成すべき17の持続可能な開発目標(SDGs)を掲げています。SDGs とバイオマス利活用との関わり、自治体等によるSDGs達成に向けた取り組みついて ご講演頂き、より良い社会を目指すには地域としてどうしてゆくべきか、その中で バイオマスの利活用の意義を改めて考えます。 2.総論~バイオマス利活用~ 佐藤昌宏 氏(NPOバイオマス北海道理事、北海道大学助教) 「バイオマスとは何か」という基礎的なことから始め、バイオマス利活用の意義を 廃棄物処理の視点及び資源循環の視点から、これまでの経緯を踏まえて解説致します。 加えてバイオマス利活用技術について最新の事例等を交えて紹介いたします。 3.家畜ふん尿メタン発酵消化液の利用(仮題) 木村義彰 氏(北海道総合研究機構 中央農業試験場 研究主幹) 家畜ふん尿のメタン発酵処理残さである消化液は、牧草地や農地に還元するか、 水処理しなければなりません。過剰な還元は地下水汚染、水処理では事業の収益圧迫 となるため消化液の適切な有効利用が望まれます。本講演では、家畜ふん尿のメタン 発酵処理で発生する消化液の有効利用するうえでの技術的課題等をご講演頂きます。 4.北海道内の下水道汚泥の有効利用に関して 吉田顕士 氏(北海道建設部まちづくり局都市環境課下水道グループ主査) 下水道は生活において必要不可欠な社会インフラとなっています。しかし、人口減少 による使用料収入の減少、施設の老朽化と増大する更新費、行政コスト削減による職員 数の減少といった課題の中で、施設を適切に維持管理するためには事業の在り方を見直 していくことが考えられます。また、下水汚泥は肥料成分やエネルギーを含むため、 有効利用が可能です。講演では、北海道内の下水道事業の現状及び下水汚泥の有効利用、 処理施設の統廃合やMICS事業についてご説明頂きます。 5.バイオマス産業都市と国の支援策(仮題) 奥峪修司氏(農林水産省 北海道農政事務所 生産経営産業部事業支援課 課長補佐) バイオマスの利活用を事業として行う上で、国の支援は不可欠であり、自治体や事業 者はその支援策をうまく活用する必要があります。来年度から農林水産省のバイオマス 関連の支援策の仕組みが一部変わります。講演では、バイオマス産業都市構想と来年度 以降の支援策についてご説明頂きます。 講演者紹介<<--是非クリックしてご覧下さい 開催案内・申込用紙